リスク及び機会への取組みの決定は、箇条6.1.1目的、箇条4.1「組織の内部及び外部の課題」及び箇条4.2「密接に関連する利害関係者の要求事項」から検討することになります。

また、規格では、「リスク及び機会への取組み」について、“製品の適合(品質)への潜在的な影響と見合ったものでなければならない”と、言い切っています。つまり、外部、内部の課題等について“すべてに対して対策、改善等を行う必要性はない”と言っているのです。

さらに、箇条6.1.1の注記1で「リスクの取組みの選択肢」を、注記2では「機会の例」を示しています。

注記1 リスクの取組みの選択肢
① リスクの回避
② ある「機会」(注記2参照)を追及するためにリスクを取る
③ リスク源を除去する
④ 起こりやすさを変える
⑤ 結果を変える
⑥ リスクを共有する
⑦ 情報に基づいた意思決定によってリスクを保有する

 

注記2 機会の例
① 新たな慣行を採用
② 新製品の発売
③ 新市場の開拓
④ 新たな顧客への取組み
⑤ パートナーシップの構築
⑥ 新たな技術の使用
⑦ 組織のニーズ又は顧客のニーズに取り組む

注記1の「リスクの取組みの選択肢」、及び「機会」を追及するのは経営者です。したがって、「リスク及び機会への取組みの決定」するのも経営者の責務です。

経営者は、規格箇条5.1「リーダーシップ及びコミットメント」、箇条5.1.1「一般」で要求している下記事項と統合して、「リスク及び機会への取組み」を推進、管理することになります。
b)QMSに関する品質方針及び品質目標を確立し、
それらが組織の状況及び戦略的な方向性と両立することを確実にする。
c)組織の事業プロセスへのQMS要求事項の統合を確実にする。
d)プロセスアプローチ及びリスクに基づく考え方の利用を促進する。