FMEA(故障モード影響解析)のほかに、FMECA(Failure Mode, Effect and Criticality Analysis 故障モード・影響及び致命度解析)とも呼ばれ、システムを構成する各コンポーネントや部品について、故障モードを調べ、それぞれの故障モードによるシステムへの影響と重大さを評価し、必要な対策を重点的に設計及び製造に反映する手法です。JIS Q 9100:2016箇条8,1b)
注記:“製品の特性及び規定要求事項に応じて、次の事項の補助として、統計手法を用いることができる。”として要求されています。

DFMEA(設計FMEA)とPFMEA(工程FMEA)があります。航空宇宙産業では、もっぱら設計・開発段階で活用されているリスクマネジメント手法の一手法です。ここでは設計FMEAについて解読しましょう。

(1)FMEAは、次の観点から解析する手法です。
①システム又は部品の故障は起こり得る。
②その起こり得る故障をどのように少なくするか。
③故障が起こっても目的を達成するためにどうするか。
④システムが致命的なダメージを避けるにはどうするか。
航空機産業から発展した信頼性評価手法です。

(2)システム製品の故障
航空機の部品数と故障モードの数は、膨大です。
上記(1)に関して、電子装備品について考えてみましょう。
② 故障をどのように少なくするか → 高信頼度部品(材料)の採用
③ 故障が起こっても目的を達成するためにどうするか → 冗長性(2重、3重系統)
例:B747旅客機・・・エンジン4発、油圧系統3重 一又は二系統が破壊しても大丈夫
④システムが致命的なダメージを避けるにはどうするか → フェールセーフ
例:航空機エンジンに鳥が吸い込まれ、停止しても爆発せず、機体はセーフ

このような設計を「信頼性設計」と呼びます。

上記からわかりますように、高信頼度部品を採用し、故障に頻度を下げる。また、2重、3重、4重系統にして、1系統、2系統が故障しても3系統、2系統が生き延びるようにする。また、最悪でも製品は、壊れても人間に危害を加えない設計です。これは、JIS Q 9100:2016箇条8.1.3「製品安全」につながります。
(参照:リスク解読シリーズ:第5回 ハザード評価)

次回は、8.1.1運用リスクマネジメントb)リスクアセスメント基準(例えば、発生確率、影響の程度、リスクの受容)について、故障率(発生頻度)の面から解説します。