特殊工程の範囲(Scope)の具体的例として熱処理、化学処理、溶接、複合材成形、非破壊検査等があります。では、それらの工程について、誰が特殊工程との「名称」で社内、あるいは供給者に示しているかということを解説します。

特殊工程は、熱処理、化学処理、溶接、複合材成形、非破壊検査等であるとシリーズ第一回から説明しているのに何を言うのかと言われそうです。Nadcap認証の対象にされる特殊工程の範囲は、何かということです。熱処理でもNadcap認証の対象にするプライムもあれば、対象にしないプライムもあり、その理由はさまざまです。

しかし、共通している基本的要件は、顧客又は自社の製品仕様書、又は図面、もしくは品質管理仕様書、品質マニュアル、細部規定等から呼び出されるか、引用される熱処理、化学処理等のスペックに*1「当社の品質保証部あるいはMCL(Material Control Laboratory)の承認を得なければならない」と要求されている工程が特殊工程です。
*1参考:PRIのNadcap認証は、ボーイング等の代理人というより各企業の品質保証部、
MCLの代理人なのが理解できますね。

したがって、顧客又は自社、つまり企業によって特殊工程の範囲が異なるということです。極端な事例を示しますと、熱処理、化学処理の専門メーカーにとって自社のそれらの工程はなんら特殊工程でも何でもありませんね。

ボーイングが特殊工程を規定していることが、GE,ハネウエルで特殊工程ではない例もありますし、その逆なことも言えます。顧客となるボーイング、エアバス、GE, ハネウエル等々それぞれ独自に決めていることです。

上記*1の要件を満たさなければ、Nadcap認証の対象とならないことになります。
どのような場合、Nadcap認証の対象とならないかは、次回シリーズ第6回にて解説します。